「心の声」を大切にして欲しい【カリジャパ!インタビューVol.4 :アイ・レイニー】

AI RANEY

カリフォルニアで頑張る日本人や、アメリカと日本を繋ぐ仕事をしている日本人を紹介し、海外で新しいチャレンジをしたい日本人の後押しをするためのインタビュー企画「カリジャパ!」

今回は、“SANDY EIGO(サンディーエイゴ)”というアメリカ人の旦那様とサンディエゴで日本人向けにロードトリップツアーを提供する事業をしている日本人女性【アイ・レイニー(Ai Raney)】さんにインタビューを受けて頂きました。

この記事はこんな人に読まれています

  • アメリカで仕事をしてみたい人
  • 将来国際的に活躍してみたいと考えている人
  • 国際結婚を考えているが身近に先輩がいない人

アメリカに来る前のアイさんのしていたこと

Q1.アメリカに来る前にどういったことをされていましたか?

元々は日本語の教師をしていました。

海外から日本に来ている留学生向けに教えていたんですが、これは大学生からしていました。

初海外が20歳の時で、そこから感化されて「国際関係の仕事につきたいなあ」と思い始めたのがきっかけです。

帰国してからも何かしなきゃという思いを強く持っていて、偶然近くにあった日本語教師の仕事のパンフレットが目に入って「あ、これかも!」と思い、それからダブルスクールを始め、「あ、これになろう!」と思い始めました。

なので大学の時からスカイプを使い海外の人に日本語を教えたり、逆にアメリカにいるバイリンガルの子に日本語を教えていたりしていました。

大学を卒業してからは日本語学校で始めは非常勤講師として働き、その後すぐ常勤の日本語講師をしていました。

生徒はベトナム人の学生が多かったんですが、1回に50人くらいのクラスを一気に持たされて、めちゃくちゃ忙しかったです。

授業だけでなく、学校のイベント企画だったりですとか、学生のアルバイトの面接の付き添いですとか、私もまだ23歳の時だったので、お店の人に「どっちが働くの?」ってくらいの時だったんですけどね(笑)

まだまだ私も若者で、学生も同じくらいの年の子達に日本語を教えていたりしました。

生徒が学校に来ないとお家訪問にいったりですとか、、思えば金八先生みたいなこともしてて、、彼ほどの熱意はなかったんですが(笑)

ただ考えてみるとその頃から日本と海外を繋ぐような仕事をしていましたね。

漠然とではありましたが、その頃から「海外で働きたい」というものが漠然とあって、やっぱりその中で「自分の国である日本というものを繋げて行きたいな」というのももしかしたらあったのかもしれません。

やりたいと思ったらすぐに行動に移してやってみる!で無理だったらやめる!というのを繰り返してきたのでその一環だったと思います。

その時ロバート※(※アイさんの現在の旦那様で、現在はサンディエゴにて夫婦でロードトリップツアーを開催している)は日本に住んでいたんです。

当時は週末も働いていて、仕事が忙しく感情的になっていた私の働きっぷりを見てロバートが

「給料も安いし、毎日働きづめで、なんでやめないの?」って言われていました(笑)

その時私は「え、だって担任やってるし、今やめたら無責任だし」という辞めたいのに辞められない理由を並べていました。

これは日本の人たちは結構陥りがちで、自分で自分の首を絞めがちだと思うんです。

彼との結婚を機にアメリカに行くVISAの申請をしたんですが、実際に取得するのに1年半くらいかかってしまい、この頃には仕事も辞めてしまっていたので、当時ユニセフのマンスリーサポートの会員を募る活動もちょうどしていました。

Q2.旦那様のロバート様との出会いは?

ロバートとの出会いは私の地元で出会いました。

彼は日本に英語の先生として日本に来ていて、当時私は大学生の時日本語教師として経験を積みたかったので地元の公民館にある「日本語教師のボランティア」を募集していたのでお手伝いに行ったんです。

そこに偶然彼の友人が来ていて、「今度飲み会があるからおいで」と言われて行った時にロバートがいて、次の週から日本語のクラスに彼がくるようになったのが一番初めのきっかけです。

結婚をしたらアメリカに住むことを決めていたんですが、結婚が決まってからロバートが『ピースボード』という世界一周の船旅ツアーの英語の先生として3ヶ月間行ってしまったんです。

帰ってきた時の彼に「アメリカでホームステイを一緒に提供しない?」と言われ、アメリカに行くことを決意し、VISAの申請を日本からしました。

ただVISAの申請に1年半以上もかかってしまうし、ロバートは先にアメリカに帰ってしまいしばらく会えなかったり、なかなか思うようにいかない日があり大変でした。

ただ「何かしないと、、」という焦りから日本でブログを始めてみたんです。

ホームステイで英会話と観光とアメリカ生活が体験できる事業をやることだけ決まっていたのでブログに「あなたと作るホームステイ」のような感じで「見てくれる読者からどんなサービスが良いか」という情報を得るためにブログを始めました。

その時に想定以上の読んでくれている読者さんがいて、VISAが取れる前に「予約したいです!」というご連絡を頂けたりしたんです。

 その時に「ああ何か行動を起こすとアクションが返ってくるんだ」という気づきがあり、本気で頑張ってみようというモチベーションにも繋がりました。

いざアメリカへ!時折ゲストが先生にも

Q3.いよいよアメリカへ行った初めはどんな生活でしたか?

ロバートのホームタウンが元々サンディエゴで、彼の両親もサンディエゴに住んでいたので初めからサンディエゴに住み始めました。

初めの1年は彼のご両親と同居してました。

なのでその1年は片手で数えるほどしかお客さんも来なかったんですが、同居しながらサービスを開始しました。

その間にアメリカの異文化、料理の作り方、英語をロバートのご両親にも教えてもらいながら学んでいきました

初めのゲストさんは私がこっちにきて2ヶ月でいらして下さったので、それも一緒にホームステイしているような感覚でした(笑)

本当に気づいたら慣れるまもなく仕事が始まっていましたね。

逆にその方からビジネスのアドバイスを頂いたりだとかもしていました。

当初は「お客様として対応しなきゃ!プロフェッショナルに対応しなきゃ!」と思っていたんですが、私たちの所にきてくれるひとってあまりそれを求めていないというのがわかったのもこの頃だったと思います。

新しい生活と仕事が一度に始まった感じです。

ただ今も感謝が絶えないのが、やはりその一年は彼のご両親がいてくれたから、乗り越えられたというのがありますね。

辛い時などはサポートしてくれますし、理解しようとしてくれますし、そういう部分がとても心強かったのを覚えています。

私の両親もそういったサポートがあったからこそ送り出してくれたと思っています。

現在もロバートのおばあちゃんの家をリフォームして、家賃をお支払いすることで使わせてもらっていますね。

Q4.”SANDY EIGO”というネーミングはどこからきたんでしょうか?

あれはロバートが考えたんです(笑)

ホームステイのサービスを提供している時も1日2時間ほどロバートがゲストに教えていたりしていました。

あ、私たちはお客さんのことをゲストと呼んでいます。

そういう所から「サンディエゴ(SANDY)で楽しく実践的な英語(EIGO)」を学ぶという意味で彼がアメリカンジョーク的につけたんです。

でもサンディエゴのスペルがあのスペルだと思われてしまって、あまり日本人の方に気づいてもらえないことも多いんですが(笑)

Q5.現在はツアーも始められていますが、どういったことがきっかけだったんでしょうか?

ツアーもゲストの方がきっかけでした。

ゲストの方から「一人でアメリカの色々な所に行きたい!」という問い合わせがあり、他のゲストから同じような問い合わせがたまたま同じ時期にあったんです。

そしたら「一緒にいっちゃおうか!」という展開になり、一人で参加したいゲストを集めて一緒に行くツアー構想ができ、これを次回も同様に募集をかけてみたら意外と反響がよかったんです。

それで思ったのが、「行きたいけど一人だと不安で行けない」「友達を誘ってもいける人がいない」「英語も学びたい!」ことを思ってる旅好きな女性も世の中には多くいるんじゃないかと思いました。

それでロバートと私とでツアーとホームステイ、英語レッスンを組み合わて提供を開始したんです。

今はロードトリップをメインに行っていて、私たちの位置付けとして「英語はあくまでコミュニケーションのツール」なので須賀、、「旅」×「英語」はとてもマッチしていると思うんです。

ロードトリップをしながら、実際に英語を使う場所を提供して、レストランでのオーダーの言い回しを教えてみるなどをしていますね。

英語がツールという位置付けはゲストの方々と交流をしなければ絶対に感じなかったであろうことなのでとても感謝しています。

Q6.国際結婚をしている方はまだまだ多くない中、アイ様が感じているいい所と悪い所を教えてください。

私も外国の人とお付き合いをしたのがロバートが初めてだったのでわからない部分も多いんですが、愛情表現を言葉に出してくれる機会が多いのはとても大切だなと感じました。

これはカップルに限らず、家族もそうなんですが「何々をしてくれてありがとう!」ということを常に言ってくれます。

自分の日本の両親に愛してるとは言わないまでも「ありがとう」のような感謝の気持ちを言えるようになった、そういう気づきを得られたのを本当によかったと感じています。

あとはどうしても日本にいると「日本人だから」「アメリカ人だから」「日本人だから」というフィルターをかけがちになってしまいますよね。

でもこっちに来てからそれは違うなと思いました。

私はロバートのことはロバートとしてみていますが、「アメリカ人の旦那」とは見ていないし、見れないです。

唯一国際結婚と通常結婚で違うのはVISAだったり、「言葉の壁」はあると思います。

特に言葉の壁に関しては初めは強く感じてまして、ロバートの英語はわかるけど他の人の英語は分からない時は特に感じていました。

そう言ったところから言葉に関するフィルターをかけるようになってしまっていて、目の前の人と話すときに英語で何を話そうと考えてしまったり、自分でネガティブな方に考えてしまうことがあり、英語がネックに感じてしまうことはありました。

それは悪い部分に入るのかなと思います。

ただ、今はあまり感じることもなくなって来ていて、昔は彼の友達と10人で初めましてで喋るような時があれば「うわ、何話そう、、」と考えなくてもいいようなことをあえて考えてしまったりだとか、異文化だし言葉が違うという部分から意識をしてしまったりしていました。

特に大変だったのが、義理のお姉さんのブライズメイドをした時があり、スピーチもしたしバチェラーパーティーの準備をしました。

4人中3人はお姉さんの職場の友達だったんですが、私だけ違うグループだったので「きついな」と思ってたんですが、遠慮していたら向こうも壁を感じるし、言わないと伝わらないのはその時に気づきました。

結局、彼女たちをアメリカ人の女の子として見ていたのは自分で、壁を作っていたのも自分で、、、そしたら心を開いてもらえないなと思ったんです。

私を”日本人の奥さん”と思っているような人と私も仲良くしたくないし、そういう本当に仲良くしたい人と仲良くしようと思えるようになりました。

国際結婚だと家族イベントが本当に多いので、何かしらに親戚一同が集まる機会が増えて、初めは無理していた部分も多かったんですが、「無理をする事すら」やめようと思えました

行くのであれば話したいグループで話すし、疲れて喋りたくなければ飲むしというようなリラックスした気持ちで、徐々にではあったんですが、今は過ごすことができていると思います。

今は全ての生活に慣れて来ているんですが、逆を返せば「慣れて来てしまっている」という危機感もあります。

ここでガツンと何か挑戦をして行きたいなと思っています(笑)

アイさんたちのこれから

Q7.ゲストにロードトリップを提供する中でこれは心に留めて行って欲しいということはありますか?

今SNSが流行っている中で「いかに綺麗な写真、かっこいい写真をとるか」ということが旅において先行しちゃってることが多いと思います。

そうではなくて、自分がまずはじめに見てどう感じたかその「心の声」を大切にして欲しいなと思います。

それこそ私たちがホースシュー・ベンドに行き初めて見るときに「うわあああ」と言いながらおもわず綺麗すぎて笑ってしまっているような子達もいるんですよね。

そのときにすぐにカメラを出すのではなく、自分が今何を感じているのかを見つめて欲しいなとは思います。

それこそ出会いとか、ツアー中もそうですが少しまったり喋っている時間とか、緊張の溶けたときの時間とか、、、

私もそう行った部分は特に大切にするようにしていて、みんなで一緒にロードトリップからサンディエゴに帰ってくるときに、「お家だ!」と安心してもらうようにしています。

そういった一個一個の感情に目を向けて欲しいなと思います

日本で忙しない生活をしていると1日ってあっという間だと思いますし、心の声を聞く時間もないと思うので、アメリカに来たときくらいはそういった「自分と向き合う時間」をゆっくりとって欲しいなと思いますね。

Q8.今後のアイさんの夢か展望があれば教えてください。

ロバートと「喧嘩はしながらも笑って暮らしていきたい」というのが根幹にあります

今は旅を通して皆さんには「ハピネス」「幸せ」を届けていきたいなと思っているんですが、今後は旅だけに限らず私の人生を通じて「ハピネス」を届けていけたらなと思っています

あ、あと今アメリカ横断したいです!(笑)

最近は私が新しい景色をみたいなと思うようになってきてまして。

アメリカってめちゃくちゃ大きいので、多分今年から来年くらいに私たちの行きたい所をロードトリップで行くと思います。

正直世界1周もしたいです!(笑)

やっぱり行きたいときにいった方がインスピレーションがたくさん湧くと思うんですよね。

Q9.読者の方へのメッセージはありますでしょうか?

「アメリカにいきたいけど不安です」というような人にいつも言っているのが、

行きたいと思ってるときに行動に移してみると想像もしていなかったような出会いや出来事が起こったりするので、「行きたい!」というワクワクの気持ちがあるのであればそれを大切にしてあげてくださいということです。

アメリカといっても西海岸と東海岸では全く違いますし、自分がどこに行って何をしたいのかはしっかりリサーチして欲しいと思います。

その上で私たちでいいのかというのは、ツアーに参加を迷っている方には「他の方も見てみてください」と言うようにしています。

日本に留まっているよりもやはりアメリカなどの異国に来た方が違う価値観や色々な見方ができるようになるのはすごい大切なことだよとは伝えたいですね。

旦那様のロバートさんとサンディエゴにて

撮影場所(アイさんの好きなビーチ):パシフィックビーチ 

写真・取材:KAZU

Sandy_Eigo Aiさん アイコン

プロフィール

アイ レイニー(Ai Raney)
2015年にカリフォルニア州サンディエゴに移住。同時に旦那様のRobertと”Sandy Eigo”を立ち上げる。個人ツアーやロードトリップ、ホームステイビジネスをスタートし、ガイドとお客様の枠を越えて、友達と旅をするようなカジュアルなツアーを提供している。
Sandy Eigoホームページ